楽天は2014年9月9日に、米国のイーベイツ社を同年10月中に約10億ドルで買収すると発表しました。イーベイツ社は会員制のアフィリエイトモールを展開しています。同年8月には米国のスライス社も買収していて、米国での事業拡大に力を入れています。スライス社はECサイトからのメールを解析して購入履歴を集約するサービスを提供しています。
イーベイツは会員制アフィリエイトモールの先駆者で1999年に設立されました。「Ebate.com」で買い物をすると利用者には、クーポンの配布や3~6%のキャッシュバックをしていました。ECサイト以外にも、クーポンサイトや旅行代理店サイトとも提携していて、アクティブ会員数は250万人以上です。楽天の三木谷浩史社長は買収の理由について、「2005年に買収した米LinkShare事業の最大のパートナーであり、長い間いい関係を築いてきた。イーベイツと統合することで、世界でも独創的かつ革新的なECプラットフォームを構築できると判断し、買収を決定した」と言っています。
イーベイツのケビン・ジョンソンCEOは楽天グループに入った理由を「当初はIPOを準備していたが、楽天からの提案を受けた。楽天とは過去7年間パートナーとして事業を行ってきており、より大きなことが実現できると判断し、楽天とパートナーを組むことを決断した」と語っています。楽天は将来的に海外からのEC流通総額の比率を50%まで高めたいとしています。買収以前はこれまで6%でしたが、今回の買収で16%になりました。
海外展開に苦戦している楽天ですが、アフィリエイトサイトという上流を確保することで、初速をあげていくといったかたちでしょうか。
国内においても、各楽天やヤフーショッピングに出店するサイトは、モールに来る前に多くのアフィリエイトサイトから来ている場合があります。各アフィリエイトとの連携を行っていくことで、より大きなアクセスを上流で抑えることがきでるようになってくるのではないでしょうか。
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