今回はECサイト運営でおさえておきたいリスティング広告設定の最低限押さえておきたいコツを3つお伝えします。
Googleのadwords広告での設定方法になります。
1. 自社ECサイトにおいてリスティングに出稿するべきキーワードを探す
まず出稿するキーワードを選定するポイントとして下記の3点が挙げられます。
1. 検索ボリュームがある
2. CPAが合うキーワードかどうか
3. そのキーワードでクリックされたときに購買に至る見込みがある
それぞれを詳しく解説していきます。
1. 検索ボリュームがある
リスティング広告をかける際、そもそもそのワードに対してある程度の検索ボリュームがないとクリックどころか検索すらされません。そこでキーワードを出稿する前に実際にどれくらい検索ボリュームがあるのかをリサーチする必要があります。
検索ボリュームはグーグルアドワーズ内のキーワードプランナーというツールを使って調べることが出来ます。キーワードプランナーを使ってある程度検索ボリュームがあるワードを抽出しそのワードで出稿します。またキーワードプランナーを使うとそのキーワードと関連のワードも調べることができるので思いがけないワードを発見することもできます。
2. CPAが合うキーワードかどうか
CPC(1クリック当たりの広告コスト)とCVRからCPAを想定してみましょう。
CPCがあまり高すぎると、CVRが非常に高くないとCPAが高くなったり、CPCが低くてもCVRが低いようなキーワードだとこれもCPAがあいません。CVRの想定値から適切なCPCを算出し、費用対効果が合うキーワードをみつけましょう。
Googleのadwords内のキーワードプランナーというツールを使用することで、推奨のCPCをみつけることができますので、参考にしてみましょう。
3. 出稿したキーワードでクリックされたときに購買に至る見込みがある
出稿したキーワードでクリックされたときにリンク先のLP(ランディングページ)とキーワードの関連性があるかを見ます。
リンク先のページとあまり関連していないキーワードだと、ユーザーはせっかくクリックして来店してくれたとしても自分が望んでいたページと違うと判断し離脱につながります。これでは広告費だけかかってしまって目的であるコンバージョンにつながることはできません。
まずはリンク先のページをしっかり確認し、どのようなキーワードを検索したユーザーが来店すれば購買につながるのかというのを考える必要があります。
2. 完全一致、部分一致、フレーズ一致を駆使
完全一致とは?
完全一致とは出稿したキーワードが完全に一致した場合に表示されます。
完全一致の場合はしっかり目的を持っているユーザーに訴求しやすくなるので掲載率は低くなるものの狙ったキーワードでユーザーに訴求できるため転換率は高くなると考えられます。
ですのでCPCは高めに設定しても費用対効果は高いと考えられます。
完全一致で注意しなくてはいけないのが複合語で出稿する場合、キーワードの間のスペースも一致しないと掲載されないので、掲載率をあげるためにスペースをいれた場合と入れない場合でのワードも出稿した方が得策といえます。
部分一致とは?
部分一致とは出稿したキーワードだけでなく、そのキーワードに関連したキーワードで検索しても表示されます。
ここで注意しなければいけないのはユーザーの目的とはかけ離れたワードでも掲載されてしまうので、より多くのユーザーに訴求できる反面、転換率は低くなる傾向になります。CPCをあまり高く設定してしまうと広告費が膨らんでしまうのでCPCはやや低めに設定するといった対策が必要になります。
また部分一致だと多くのユーザーに訴求できるので、どのキーワードがクリックされているか、またコンバージョンに至っているかといった計測を行い、より効果的なキーワードを見つけ出していくことが必要です。
フレーズ一致とは?
フレーズ一致とは登録したキーワードが、そのままの順序で含まれる限り、その前後に他のキーワードが含まれている場合でも表示されます。
完全一致の良さと部分一致の良さの両面を持った設定方法であるというのが特徴です。ただその一方で完全一致に比べると意図しないワードでも掲載されてしまうので注意が必要です。
また完全一致同様、出稿したキーワードはスペースも一致しないと掲載されないので、スペースをいれた場合と入れない場合でのワードも出稿した方が良いです。
3. 品質スコアを高めてCPCを落とす
リスティング広告は広告をかけたいキーワードを入札形式で掲載順位を決めるというものですが、この掲載順位には入札金額以外に「品質スコア」というものが大きく関わってきます。この「品質スコア」ですがこれは"広告の評価"になります。掲載順位はクリック単価×品質スコアによって決まります。つまり品質スコアが高ければ少ないクリック単価でも掲載順位を上げることができます。
それではどのようにすれば品質スコアを上げることができるのでしょうか?
品質スコアは下記の点から評価が決まります。
・広告のクリック率
・キーワードと広告の関連性
広告のクリック率
広告のクリック率が高いとユーザーが求めている情報が記載されていると判断され品質スコアは上昇します。つまり広告文やキーワードを工夫し、よりクリックされやすくする必要があります。
ただここで注意しなければならないのが品質スコアをあげるためだけにクリック率を上げ過ぎてしまうと広告費が膨らんでしまうので、ある程度訴求したいユーザーに絞りこみ、ターゲットとなるユーザーにクリックされやすくするといったチューニングをしていきます。
キーワードと広告の関連性
キーワードに対して関連性の高い広告はユーザーが求めている情報の可能性が高いと判断され品質スコアが上昇します。これはリンク先がキーワード、広告文と一致しているかが重要になってきます。
検索エンジンの目的はユーザーにとってより最適な検索結果を表示させることです。
そのためキーワードとリンク先のページの内容が一致していることが品質スコアを上昇させるために重要となりますのでそれらを強く意識し施策を行っていくことが必要となります。
また広告グループ内のキーワードに品質スコアの低いキーワードが混ざっていると広告グループ全体に悪影響を及ぼします。そこで品質スコアの低いキーワードをあぶり出しそれらのキーワードを集めたグループを別で作成するといった施策をとります。
これにより、品質スコアの高いキーワードを集めた広告グループと、品質スコアの低いキーワードを集めた広告グループを分けることができ、品質スコアの高い広告グループはより品質スコアを上昇させることができます。
4. 無駄なクリックを減らす
ここでいう無駄なクリックとは、クリックされたもののすぐに直帰してしまうユーザーや購入につながらないユーザーのクリックです。
無駄なクリックを防ぐためには広告文を工夫する必要もあります。
例えばワインを売っているECサイトにリンク先を設定している場合、同じワインを購入しようとしているユーザーの中でも価格の安いワインを探しているユーザーもいれば高いワインを探しているユーザーもいます。また国産ワインの場合もあれば海外のワインの場合もあります。
ワインを探しているユーザー全てに訴求してしまうと無駄にクリックされ広告費が膨らんでしまいます。
そこでリンク先のページを確認したうえで広告文にしっかりと商品の詳細を記載します。
この場合ですと価格帯を記載したり国内産ワインなどの情報です。
これにより上記で記載した以外の商品を求めているユーザーのクリックを防ぐことができ、より広告の感度を高めることが出来ます。
そうとはいっても前出の通り、品質スコアをあげるためにクリック率を増やす必要もあります。
ここは矛盾しているようですが、あくまでバランスを見ながらの広告文、キーワードの設定が肝となってきます。
実際に広告を運用しながら、どちらの視点からもしっかりと検証し、チューニングしていくことが大切となります。
5. 最後に
リスティング広告でキーワードを選定する際に大事なのは、とにかく一度そのワードで実際に検索をしてみるということです。
検索したときに実際に上位化されているサイトが、ユーザーが情報を求めているサイトだと推定できます。
またキーワードを検索窓に入力した際にでてくるサジェストワードは実際にそのキーワードと一緒に検索されているワードになります。それらを見てどういったユーザーが検索しているのかをしっかり検証する必要があります。
またキーワードを出稿する際、なぜそのキーワードを選んだかといった仮説をきちんと持つことも非常に重要になってきます。キーワード選定にはこれといった正解がないため、常にPDCAサイクルを回し続ける必要があります。そこで仮説がないと適格にキーワードをチューニングし、PDCAサイクルを回していくことが出来なくなってしまいます。
そのためなぜそのワードを選んだのかといった説明をしっかりできるようにしておきましょう。
HameeコンサルティングではECサイトへの集客を目的としたリスティング広告運用のサポートも
ECコンサルサービスにてさせて頂いております。
お気軽にお問い合わせください!